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「産業医を変更したい」と思ったら|現役産業医が教える判断基準と手順

  • 執筆者の写真: Nabefa
    Nabefa
  • 3月6日
  • 読了時間: 5分

「今の産業医、正直あまり機能していないかも…」


そう感じている人事担当者や経営者は、実はかなり多いのではないでしょうか。ある調査では、約6割の企業が産業医の交代を検討した経験があるというデータもあります。


私、薮野淳也自身、他社の産業医から引き継ぐ形で契約を開始するケースを何度も経験しています。その中で「もっと早く変えればよかった」という声を繰り返し聞いてきました。


この記事では、産業医の変更を検討している企業に向けて、判断基準・手続きの流れ・次の産業医選びで失敗しないポイントを現役産業医の立場からお伝えします。


「産業医を変更したい」と思ったら|現役産業医が教える判断基準と手順
「産業医を変更したい」と思ったら|現役産業医が教える判断基準と手順

産業医を変更したいと感じる5つの理由


産業医を変更したいと感じる背景には、共通するパターンがあります。


1. 月1回来るだけで存在感がない


訪問日に衛生委員会に出席して、書類にサインして帰る。従業員との接点がほとんどなく、「どんな先生か知らない」という声が社内から上がるケースです。これでは産業医がいる意味がありません。


2. メンタルヘルスに対応できない


メンタルヘルス不調者が増えているのに、「それは主治医に相談してください」で終わってしまう産業医は少なくありません。休職・復職の判断、職場環境の調整、ラインケアへの助言など、産業医に求められる役割は年々広がっています。


当社ではStay Fit Clinic(心療内科・内科)と連携し、メンタルヘルス不調者の診療から復職支援まで一貫して対応しています。産業医面談と医療機関の受診がシームレスにつながることで、休職の長期化を防ぎ、スムーズな職場復帰を実現しています。


3. 具体的な提言がない


衛生委員会で意見を求めても、「特にありません」「問題ないと思います」で終わる産業医がいます。職場巡視をしても報告書だけ作成して、改善提案がない。これでは衛生委員会自体が形骸化してしまいます。


4. レスポンスが遅い


従業員のメンタルヘルス不調や事故など、急を要する場面で連絡がつかない、対応が遅いというのは深刻な問題です。「次の訪問日に対応します」では、状況はどんどん悪化します。


5. 会社の事業や文化を理解していない


産業医が自社の事業内容や働き方を理解していないと、現場の実情に合わない助言になりがちです。 例えば、リモートワーク中心の企業に対して「職場巡視で確認しました」だけでは、従業員の健康課題は見えてきません。



産業医の変更を判断する基準


不満があるからといって、すぐに変更すべきとは限りません。まずは以下の点を確認しましょう。


・産業医に期待する役割を明確に伝えているか?


意外と多いのが、企業側が産業医に何を求めているかを伝えていないケースです。まずは率直に相談してみることが第一歩です。


・不満の原因は産業医個人の問題か、仕組みの問題か?


産業医の訪問頻度が少なすぎる、情報共有の仕組みがないなど、企業側の体制に原因があることも少なくありません。


・改善を求めたが、変化がなかったか?


上記を確認した上で、改善を依頼しても変化が見られない場合は、変更を真剣に検討すべきタイミングです。



産業医変更の手続きと流れ


産業医の変更は、正しい手順を踏めばスムーズに進められます。


ステップ1:新しい産業医を探す


現在の産業医との契約を解除する前に、次の産業医の目処を立てておくことが重要です。 産業医が不在の期間が生じると法令違反になるため、引き継ぎ期間を含めたスケジュールを考えましょう。


産業医の探し方については「良い産業医の選び方5つのポイント」で詳しく解説しています。


ステップ2:現在の産業医に契約終了を通知


契約書に記載された解約条項(通常1〜3ヶ月前の通知)に基づいて、書面で契約終了を通知します。紹介会社を介している場合は、紹介会社への連絡も必要です。


ステップ3:引き継ぎを行う


健康診断結果、ストレスチェック結果、面談記録、休職者の情報など、個人情報の取り扱いに注意しながら、必要な情報を新しい産業医に引き継ぎます。


ステップ4:産業医選任届を提出


新しい産業医の選任後、14日以内に所轄の労働基準監督署へ産業医選任届を提出します。届出の詳細は「産業医選任の完全ガイド」をご確認ください。



産業医変更後に失敗しないためのチェックリスト


産業医を変更しても、同じ不満を繰り返さないために確認すべきポイントです。


・面談や体験訪問を実施する — 契約前に必ず面談を行い、コミュニケーション力や自社への理解度を確認しましょう。


・契約条件を明確にする — 訪問頻度、対応範囲、緊急時の連絡方法、報酬など書面で合意しておきましょう。費用の目安は「嘱託産業医の費用相場」を参考にしてください。


・紹介会社経由か直接契約かを検討する — 紹介会社は手軽ですが、マージンが発生します。直接契約なら費用を抑えつつ密なコミュニケーションが取れます。


・産業医の「得意分野」を確認する — メンタルヘルス、健康経営、英語対応など、自社のニーズに合った専門性を持つ産業医を選びましょう。



なべふぁの産業保健サービス


株式会社なべふぁの代表・薮野淳也は、社会医学系専門医・認定産業医として、外資系大手IT企業を含む15社以上で嘱託産業医を務めています。


「名ばかり産業医」を変えたい企業様へ。 私たちは医療 × 運動 × 組織支援の三位一体で、「本当に機能する産業医」をお届けします。


・医療連携: Stay Fit Clinic(心療内科・内科)との直接連携。休職中の復職支援から診療まで一貫対応。


・運動療法: CrossFit Aoyama(厚労省認定 運動療法施設)を活用した心身の健康増進プログラム。


・研修・セミナー: WellFitプログラムによる健康セミナー・チームビルディング。




 
 
 

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